【読書】影響力の武器

コラム

今回紹介するのは【影響力の武器】

社会心理学の本でこれほどまでに優れた本はそうそうないでしょう。

多くの実業家が愛読するこの本、いったいどうやって使えばいいのでしょうか?

影響力の武器の記事はこんな人におすすめ

  • 営業や経営など、人にものを売る仕事をしている人
  • 人を動かしたい人
  • 悪徳商社に騙されないようにしたい人

この本を読めば、ある程度人を自由に動かすことができます。根拠は様々な科学実験が基になっているためです。

しかし、僕としては「防衛」に使ってほしいので、この本を紹介します。
僕たちが騙されてしまう原因がわかっていれば、対処できることが数多くあるのです。

あなたも「ほしくなかったけどつい買ってしまった」「つい相手の言う事を受け入れてしまった」なんてことありますよね。
それ、知っていれば防ぐことができたかもしれませんよ?

影響力の武器とは何ぞや

影響力の武器とは、人に対して影響を及ぼす、心理的現象のことです。
この本では6つの武器を紹介しています。

  • 返報性
  • コミットメントと一貫性
  • 社会的証明
  • 好意
  • 権威
  • 希少性

これらの武器を使用されたとき、人は驚くほど無力です。
それに使う人が巧みであれば、使われたことにも気づきません。

もちろん、本当に素晴らしい商品を、これらの武器を使って売ることは、ごく自然なことでしょう。
しかし、欠陥品を売られたとしても、この武器が使われていれば買ってしまうのです。
そんなことは防ぎたいですよね。

この本にはこんなことが書かれている

6つも紹介してしまうと、この記事が終わらないので、今回は「返報性」に的を絞っていきます。

「返報性の原理」といえば、あなたも聞いたことがあるかもしれません。
超絶わかりやすく言えば、「何かをしてもらったら、お返しがしたくなる」というものです。

例えば、あなたがPCの使い方がわからなくて、友人に聞いたとします。友人は2つ返事で「うん、いいよ」と引き受けてくれました。
次の日、その友人が「ごめん、ちょっとコーヒー買ってきてくれない?」と頼んできたら、あなたは特にめんどくさがることなく「いいよ」というでしょう。

人は何かをしてもらうと、相手に恩を感じるものです。
そして恐ろしいのはその威力。

普通なら断るようなことでも、恩があることによって、引き受けてしまうのです。
正常な判断ができなくなるといっても過言ではありません。

これらの具体例については本の中で山ほど紹介されているので、是非読んでみてみることをお勧めします。

今日から使えるテクニック

冒頭で述べたように、この記事は「防衛」が主の目的です。
では、悪意のある返報性から身を守るためには、どうすればいいのでしょうか?

一番最初に思いつくのは「世話にならない」です。
相手に何も頼まず、勝手に手伝わせることも許さない。

つまり、つんけんしてすべてを拒否すれば、返報性が働く隙を与えません。
しかし、これには多くの問題があります。

相手が本当の親切で、手を差し伸べてくれているとき。それでもあなたはその手を振り払うことができるでしょうか。そして、振り払ったとしたら、相手を傷つけてしまうに違いないのに?

だから、すべてを拒否することは現実的に不可能です。

そこで今回教える、テクニックは「気づいたら、拒む」です。言葉以上に深いのでご注意を。

つまり、先々自分がお返しをすることを理解したうえで、助けを頂戴しておくのです。
何かをしてもらって恩を返すのは、常識的なことで、何も問題はありません。
しかし、後で相手が厚意ではなく、策略として手を差し伸べていたことに気づいた時には、それ相応の反応をすればいいのです。

重要なのは「あ、こいつは私を思い通りにしたくて、あの時手を貸したのか」と気づくことです。
もちろん、手を借りることによってあなたが助かったのなら、次はあなたの番です。
ここでいう策略とは、特に求めてもいないのに、手を貸してきた場合の話です。

重要なのでまとめると、「最初はお返し前提で手を借りる、そのあとで、相手にのみ都合がいいことに気づいたら拒絶する」です。
言うは易く行うは難しですが、最も効果覿面な方法なので是非試してみてください。

併せて読みたい本はこれだ

  • 影響力の武器 実践編(著:ロバート・B・チャルディーニ、他)
  • 影響力の武器 策略編(著:ロバート・B・チャルディーニ、他)
  • GIVE&TAKE(著:アダム・グラント)

「影響力の武器 実践編」では、実際に影響力の武器を使うとき、どのようにすればその効果が得られるのか。実例を豊富に交えて解説しています。その中で比較や注意点も挙げられているため、実践したい人は是非こちらも読んでみてください。

「影響力の武器 戦略編」では、小さな工夫により、大きな効果を生み出す方法が書かれています。あるちょっとした気遣いによって、業績が伸びたというような実例をあげ、その仕組みを解説しています。最小の投資で、最大限のメリットを得たい人は読んでみてください。

「GIVE&TAKE」では、返報性について詳しく書かれています。よく言われるGIVE&TAKEには最も深い効果があったのです。「世の中で成功するのはギバーか、それともテイカーか。また最も失敗するのは?」という疑問の答えを出し、それについての根拠を述べていきます。気になる方は是非。

3つとも【名著】なので読んで損は絶対にしません。知識を深めるために参考にしてみてください。

それではまた!


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